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electropicoの音楽三昧

サルサ・キューバ音楽を中心に ラテン~ワールドミュージックまで。

Vaccine / Vaksin 制作記

●着想
2020年春、初めてハイチへ旅した。ジャクメルという海沿いの町のカーニバルでRARAの行列を体験した。荒々しくもほほえましいその音楽に魅了された。


帰国後、まずは、普通の楽器編成でRARAをやってみようと、ホーンセクションで真似してみるが、僕のやりたいのはこれではないようだ。

現地RARAで使われるのは、竹のラッパVaccine/Vaksin、および、ブリキのラッパKonèだ。いずれも、単音楽器であり、音程の異なる複数のラッパを組み合わせてメロディを奏でる。
やはり、あののどかで妖しい響きを出すには、楽器を入手する必要がある。しかし、現地でもみんな自作だろうし、どこかで売っているようなものではない。自作するしかない。
ブリキの楽器は、接合溶接などちょっとややこしそうだ。竹なら切るだけ、まずはバクシンを作ろう、と決めた。

●調査
現地で現物を見せてもらえばよかったのだが、後の祭り。
まずはネットで作り方を調べてみた。
ところがバクサンとは、ワクチンであり、今般はCovidのことばかり出てくる。そこでGoogleの条件検索を駆使して探索すると、若干の情報に行き着いた。学術系のサイトが多いのは、このジャンルが一般にはほとんど知られていないことの現れだろう。

・YouTubeにはたくさんの演奏映像がある。しかしながら、楽器自体の構造が見える映像はなかなか見つけられなかった。

・アメリカのウェブスター大学で運営していたハイチ関連のメーリングリストのアーカイブ。2000年頃、バクサン自作に関する投稿が続いている。曰く、竹で作ったり水道管で作ったりすることもある。円筒の一端に皮を張って穴をあける、など。どうやら、さまざまなバリエーションがあるようだ。実際に非ハイチ人が各地で試行錯誤しつつ制作し実演していたことがわかり、心強かった。
http://faculty.webster.edu/corbetre/haiti-archive/maillist.html

・カナダ歴史博物館のサイトには、楽器の画像・映像があった。横からの写真ではあるが、ようやく、マウスピース部分の造形がわかった。竹の節に直接丸い穴があけてあるだけらしい。多分もっともプリミティブな様式と思われる。よし、我々もまずこのやり方で作ってみよう。
https://www.historymuseum.ca/cmc/exhibitions/arts/resonance/res3_78e.html

●音程
一本一音程で五本組、というのがスタンダードらしい。様々な映像素材に当たっても、その音程には定まったルールはなさそうだ。では、我々はどのような音程を目指すか。
まず、ピタゴラス音律を用いよう、ということになった。
ピタゴラス音律とは、音階の全ての音と音程を周波数比3:2の純正な完全五度の連続から導出する音律である。
管楽器は、管の長さと周波数とがほぼ比例する。
よって、竹の長さを決めるにあたっては、まず基音を出す竹の長さを算出し、残りの竹は基音竹の長さを基準に長さの比率を計算して算出することにした。この方法はプリミティブに和音を作るのに適した方法に思える。
相談の結果、以下の2組を作ってみることにした。カッコ内は長さの比率だ。
・ソを基準(1)とし、ド(3/2)レ(2/3)ラ(8/9)ミ(16/27)
・ドを基準(1)とし、ミ♭(7/8)ソ♭(6/8)ラ(5/8)ド(1/2)

次は基準の長さを計算しなければならない。
計算の方法は、まず目指す音程を決め、その音程のヘルツを求め、そのヘルツの波長を求め、波長から管の長さを求めることとした。

音程からヘルツ変換
https://tomari.org/main/java/oto.html

ヘルツから波長の変換
https://keisan.casio.jp/exec/system/1240368538

実は、この記事を書くにあたり再度計算方法を確認したところ、誤りを発見した。
私は管の長さイコール波長と想定して計算したのだが、本当は、管の長さは波長の半分になるのだった。つまり、想定していた音程より1オクターブ低い楽器を作っていたことになる。オクターブ違いなので、現実的には問題はない。怪我の功名か。
詳しくは割愛するが、興味ある方は片開口端の気柱の共鳴について調べていただきたい。

●制作準備
竹ならある。
南房総の祖母の住んでいた田舎屋敷の裏山の竹藪から切ってくればいい。
とはいえ。実際どのように作ればいいのか。
調べると、竹でディジュリドゥを作る作り方が見つかった。曰く、竹用の目の細かいノコギリで竹を切る、鉄の棒で節を抜く、火で炙って油を抜く。ほぼ同じ手順でよいだろう。
このサイトを実家の父に送っておいたところ、家にある道具で賄えるという返事を得た。
その後、実際に竹を切って試作し、音が出るか実験までしてくれた。

竹ディジュリドゥ作り
http://www5d.biglobe.ne.jp/~asiakaze/diju/bamboo2.html

竹の節抜き
https://totomo.net/901-takenohusi.htm

●制作
3月後半の実行日。南房総に到着。天気はいい。
すでに手ごろな太さの竹が切り出され、庭に転がっていた。
まず、竹を予定寸法より若干長めにカットする。竹を切るには、通常より刃の細かいノコギリが必要。
竹の節は、根の方向に膨らんでいる。そのふくらみを生かしてマウスピースとするため、根の側を吹き口になるように切っていく。
次に節を抜く。手頃な鉄棒を吹口の反対側から差し込み、勢いをつけて突くとあっさり節が抜ける。ディジュリドゥの作り方に、吹口の隣の節だけは、穴は開けるが周囲は残すようにすると吹くときの抵抗があって良いと書かれていたので、同じようにした。
吹口にする節だけは、穴あけドリルを使い、直径2.5cmの穴を開けた。

節が抜けたところで、油抜きにかかる。
ドラム缶に火を焚き、その炎で竹をまんべんなく炙る。すぐ熱くなるので軍手は必須。竹の端から水分が滴り落ちる。竹は緑色から徐々に褐色になるが、気を抜くとすぐに黒く煤けてしまい、頃合いが難しい。

火からおろしたら、冷える前にタオルで煤を落とすように磨く。
荒く切ってあった吹き口の回りを口に干渉しないようにぎりぎりで切り落とす。
サンダーでこぶなどを削り、やすりを使って切り口を滑らかに整える。
これでいったん出来上がりだ。

1CIMG2720.jpg

2CIMG2691.jpg

3CIMG2706.jpg

4CIMG2733.jpg

5CIMG2727.jpg

●調整
出来上がったバクサンを吹いてみる。
アンブシュアはかなり緩め、唇全体を震わせるようにすると、なかなかいい感じに安定した音が出る。
ただし、130㎝で作った一番長い筒は、音が安定しない。長すぎなのか、太さとのバランスが悪いのか、吹き口のサイズが悪いのか不明だ。とりあえず疲れたのでそこを試行錯誤するのはまた今度にしよう。
チューナで測ってみると、いずれも意図していたより若干、半音か全音ほど低い音が出ている。
計算が間違っていたのか、不安になる。
あとで調べてみると、どうやら、開口端補正の考慮が必要であった。
もう一度、現地でどうやって作っているか想像してみよう。チューナで音程を合わせているだろうか?いや、そこまで神経質な楽器ではあるまい。
とりあえず、この状態で、アンサンブルを試してみよう。そこで音程について再度考えることにしよう。

●合奏
複数人で一緒に吹いてみた。
最初から吹ける者もいるし、最初は勘がつかめない者も少し練習すると音が出るようになる。音量はそれほど大きくはない。
一緒に吹いてみると、なかなかに不穏な響きが出る。とりあえず、音程楽器とのアンサンブルは後回しにして、この音程でいいだろう、という気になった。さあ、いかに曲に仕上げていくか。



文:須田佳之、写真:日向さやか
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  1. 2023/05/01(月) 22:30:18|
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1/27 SALSA/SUSTO @横浜長者町BarMOVE

公式サイト= http://salsasusto.jimdo.com/







SALSA/SUSTO

2012.1.27 (金) 23:00 - 5:00

\1,500 with 1 drink

DJs 
須田佳之 (SalsaJapan!) 
日向さやか (横濱ジャズ研) 
森田潤 (afrontier)

儀式=Santeria
Dance:saeko (Galang Galang crew/freebalance)
Percussion: 間所直哉 萩谷嘉秋 中野康司

Bar MOVE
横浜市中区長者町7-114 HDイセザキビル4F TEL 045-243-0999
最寄駅: JR関内駅、京急日ノ出町駅、市営地下鉄伊勢佐木長者町駅
長者町7 丁目交差点角のビル4F。1階が薬局、向かいが「かに道楽」



ラテンを入口として、その奥にあるアフロ、さらにそのアフロの黒い光に照射され発生した様々な音楽の流れるパーティ。
ここに想定した2つの滴る切り口は、「カップルダンス」「ヴードゥーイズム」
男女がペアで踊る官能的な都市のダンスフロアと、森の中で密かに行われる古代からの宗教儀礼としてのリズムと踊り。
夜な夜な行われてきたこの2つの呪術が、今夜、横浜長者町のビルの一室にて絡み合い、干渉し合い、あなたの心身をトリートメントする。
この呪術は善悪二元論ではない。
悪魔にふれたとき、なぜ人間はこうも生き生きとするのか。



saeko (Galang Galang crew/freebalance)
東京出身。阿波踊りからダンスに入り込む。TAP、レゲエ、ハウスなどCLUBシーンで活動。ルンバ・コルンビアに魅せられて2008年11月から2010年5月までキューバ共和国へ留学。多くの儀式・FIESTAに足を運び、SHOWに参加しながら道端ダンスを勉強する。キューバ国立バレエ学校、JULIA EZPERANZA FERNANDEZ GONZALESに師事。帰国後横山悦子氏に師事。CLUB活動、舞台・TV・CM制作など創作活動を続けている。

間所直哉 http://salvaje.exblog.jp/
2007年3月より、約1年半キューバへ留学。キューバではパーカッションをTomas Ramos Ortis, IrakereのAdel Gonzalezらに師事。キューバの宗教サンテリアで使用されるバタドラムという楽器に魅了され、現地にて儀式のバタドラム奏者としてキューバ人と演奏活動を行う。2008年9月より東京に拠点を移し、音楽活動を開始。セプテートスウィンゴサ等に参加し、パーカッショニストとして様々なジャンルのライブ活動を行っている。

萩谷嘉秋 http://yoshiaki-hagiya-rumbero.blogspot.com/
大学在学中にパーカッションを始め、その後山北健一氏に師事。都内クラブ、ライブハウスで活動。2009年ルンバ、サンテリアを学ぶためキューバに渡りハバナのトップルンババンドのRumberos de Cuba のCusito、 Aguiri-yo のMacho Calderonに師事。現地のライブ・フィエスタに通い現地のルンベーロ達とセッションする。2010年帰国後、東京での活動を再開。キューバ音楽を中心にジャズ、ファンク、レゲエなど幅広いジャンルで演奏している。

中野康司 http://yasuji-ritmo.com/
ラテン音楽、特にアフロキューバン音楽とダンスを学ぶため、キューバに2006年から1年間留学。2007年よりキューバンサルサのインストラクター、ダンサー、パーカッショニストとして東京と横浜で活動中。ルンバ・グループVentu RumberosやHip-Hop生バンドJemstoneのメンバーなどを経て、2008年から自主イベント「En Canto」を池袋でスタート。アフロキューバンのバンドLobos de la camadaではパーカッショニストとして活動している。




須田 佳之 [electropico] www.salsa.org/indexj.html

electropico名義でDJ活動。80年代ワールドミュージックブームのさなかサルサに出会う。92年初渡玖。94年キューバ国立民族舞踊団ワークショップ参加。96年ハバナ/サンティアーゴ/マタンサスで日玖友好コンサート出演。96年にサルサ情報サイトSalsaJapan(www.salsa.org)を開設。97年第2回キューバンサルサダンスコンテスト3位。同年より浅草サンバカーニバルにコンパルサで参加。98年ハバナのカーニバル参加。また98年フリーペーパーSalsa120%に参画。その後はライブ現場でのDJをメインに活動。ティンバからヨルバまで、ガンタナモからバルセロナまで、幅広く回す。

日向 さやか [sayaka/nadja] http://jazzken.youknowhat.com/
2003年、横浜・黄金町のラテン・バーにてサルサDJとしてデビュー。以後神奈川、東京の様々なサルサ・イベントで選曲する。 2004年より、リンディーホップの選曲もスタート。2007年に『横濱ジャズ研』に参加。 2009年より、ジャズ・サックス奏者/文筆家の菊地成孔氏のパーティーでの選曲を開始、大きな刺激を得る。 『Latin a la mode』、『CUBAN GROOVE+1』主宰を経て、現在『横濱ジャズ研』及び『HOT HOUSE』レギュラー。

森田 潤 [blackmadras] http://afrontier.com/
横浜市出身。80年代末期に黎明期のクラブ・シーンで初のVJユニット「gravestyle」を結成。最初期の「暴力温泉芸者」に参加。ソロでのライブ活動、スタジオワークを経験。00年よりDJとして音楽活動を再開。03年にクラブジャズ・イベント「afrontier」に参加。06年にワールド・ミュージック・イベント「地中海ヴァカンス」に参加。「blackmadras」名義で楽曲製作を行い、02年にL5 recordin'sからエレクトロ・ハウスを発表。07年にオーマガトキよりキャド・アシュリの地中海リミックスを発表。

テーマ:ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. - ジャンル:音楽

  1. 2011/12/27(火) 09:51:02|
  2. 出演情報
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レビュー)12/17 NINETY MILES @BluenoteTokyo



今年発売のアルバム"NINETY MILES"は、ステフォン・ハリス(ビブラフォン)、ニューオリンズ出身のクリスチャン・スコット(トランペット)、プエルトリコ出身のダビッド・サンチェス(サックス)の3人がキューバへ渡り、キューバ側からはレンベル・ドゥアルテとハロルド・ロペス=ヌッサ他の参加を得て録音されたラテンジャズの好作だ。



ただし、CDのライナーにおいても、公式サイトでも、フロント3人以外については、名前以外は一切触れていない。
さびしい話だが、あくまでもこの3人のアルバム、ということなのだろう。
キューバファンとしては少々残念。

当然ながら、今回の来日でも、録音に参加したキューバ人ミュージシャンは参加していない。
今回集められたバックのメンバーは、もちろん、それぞれラテン音楽のバックグラウンドを持つメンバーが集められている。その中でキューバ出身はパーカッションのマウリシオ・エレーラ、一人。

_MG_5581_mini.jpg


この夜演奏されたのは、すべてアルバム"NINETY MILES"の収録曲から。

12/17 2ND SET
1.BLACK ACTION FIGURE
2.THE FORGOTTEN ONES
3.AND THIS TOO SHALL PASS
4.CITY SUNRISE
5.E'CHA

演奏はスムーズ。ラテン過ぎず、アバンギャルドでもない。
3人のソロが中心となるが、特に印象深かったのはビブラフォンだ。
スタイリッシュでダイナミック。ステージアクションの見栄えもいい。

そして、期待をしていたキューバ色だが、これはやはり唯一のキューバ人、パーカッションのマウリシオにかかっていた。
アルバムではバタを用いた曲は3曲のみだったが、マウリシオはそれ以上にバタを多用していた。
曲の途中の持ち替えでバタが鳴り出すと、とたんにアフロキューバの雰囲気になる。
(翌日はバタをあまり使わなかったという話を聴きました。)

_MG_5581_bata.jpg

ところで、彼は3本のバタを一人で叩くスタイルだが、それ専用のスタンドを使っているのは驚いた。

調べてみると、パーカッションで有名なLP社がこんなスタンドを作っている。
世の中には、これの需要がある、ということだろう。驚いた。


ちなみに彼、コンガを叩く際にマルチャ(一般的なツクパカツクトト)をあまり用いず、ボンバのようなパターン(多分)を多用していたのは興味深かった。


そんなわけで、演奏は楽しんだが、アメリカとキューバの関係についてまた少し考えてしまった、そんな夜だった。

テーマ:ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. - ジャンル:音楽

  1. 2011/12/19(月) 14:31:41|
  2. 来日コンサート
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レビュー)12/7KIP HANRAHAN "BEAUTIFUL SCARS"@BluenoteTokyo

キップ・ハンラハン「ビューティフル・スカーズ」
ブルーノート東京(青山)
12/7 1st

キップハンラハンは、2000年の「ディープ・ルンバ」、2003年の「コンジュア」での来日に続き、今回は、2007年発売の最新アルバム「ビューティフル・スカーズ」名義での来日公演となる。

今回のメンバーは、
キップ・ハンラハン(ミュージカル・ディレクター)
オラシオ“エル・ネグロ”エルナンデス(トラップ・ドラムス)
ロビー・アミーン(トラップ・ドラムス)
ユニオール・テリー(ベース)
フェルナンド・ソーンダース(エレクトリック・ベース、ヴォイス)
ブランドン・ロス(ギター、ヴォイス)
リッチ―・フローレス(コンガ)
ジョン・ビーズリー(ピアノ)
ヨスヴァニー・テリー(サックス)
アルフレード・トリフ(ヴァイオリン)
ルイシート・キンテーロ(パーカッション)

そして日本側のゲストとして、
菊地成孔(サックス、ヴォイス)
マイア・バルー(ヴォーカル、フルート)
が加わる。


大所帯、しかもグランドピアノにドラムセット2組。
ステージは完全に楽器で埋まっている。
そこへ、一人、また一人とミュージシャンが登場し、演奏が始まった。
全景

御大キップ・ハンラハンはステージ中央、ボーカルの後ろに陣取り、怖い顔をしてミュージシャンになにか指示を与えている。
_B8C1042.jpg

激しい音の後にふと静けさが訪れ、そしてまた激しさを増す。そんな大波小波が続く。
激しい部分では、二人のパーカッショニスト、二人のドラマーに加えヨスバニ・テリーのシェケレも加わって、リズムの洪水となる。
ちなみに半分ほどは、明確なラテンリズムの曲だった。

_B8C0633.jpg_B8C0662.jpg_B8C0705.jpg_B8C0724.jpg_B8C1228.jpg


ボーカル曲は一部だが、マイア・バルーがメインで、後はブランドン・ロス、フェルナンド・ソーンダースが歌った。マイアは若干声が本調子ではなかったように思う。ブランドンは完璧な甘い声。二人の歌詞に現れる「NO」という言葉のリフレインが耳についた。

演奏はすべてメドレーで、拍手の間も与えず、途切れることなく最後まで続いた。
音がなくなった瞬間は、あまりにあっけない幕切れで、会場全体とまどったのだろう、ワンテンポ遅れて拍手がやってきた。
まるでピナ・バウシュの舞台をみているような、わからないながらも感情を揺さぶられるようなステージだった。ダンスにおけるコンテンポラリーと同じ意味でコンテンポラリーミュージックとでも呼びたい。

Set List

1.LEIJIA'S GAME
2.BUSSES FROM HEAVEN
3....WHEN I LOSE MYSELF IN THE DARKNESS AND PAIN OF, LOVE, NO, THIS LOVE
4....SHE TURNED SO THAT MAYBE A THIRD OF HERFACE WAS IN THIS FUCKIN' BE
5....AT THE SAME TIME AS THE SUBWAY TRAIN WAS PULLING OUT THE STATION
6.THE FIRST AND LAST TO LOVE ME
7.REAL TIME AND BEAUTIFUL SCARS
8.NO BABY
9.THE GIRL THAT WON'T RESOLVE
10.NEED
11.MOZAMBIQUE EVENING
12.IWAITSUKE(祝い付)


テーマ:ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. - ジャンル:音楽

  1. 2011/12/19(月) 12:45:53|
  2. 来日コンサート
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12/28 豊月祭@青山CAY

年の瀬に、青山CAY(スパイラルの地下)で行われるオーガニックなパーティに呼んでいただきました。

オーガナイザーは、以前六本木ボデギータでバイトしていて、その後吉祥寺のHUN LAHUNという素敵な店を運営されていた杉"SUGEE"氏。
前回のパーティにうかがったところ、フロアには大きくフラワーデコレーションが飾られ、おいしい無農薬野菜が直売され、またその場でいただくこともできました。たくさんのサボテンも出迎えてくれました。
さらに、キッズルーム&授乳室も設けられ、実際、子供/赤ちゃんも何人かいらしゃってました。
次回もきっと素敵な空間が出現することでしょう。
僕も選曲でその雰囲気を盛り上げたいと思います。

ただね、フライヤの文章(地球上のありとあらゆるリズムとエレクトロを縦横無尽にミックス)には、ちょっと困ってます。僕はジャンルとしてのエレクトロはかけませんので。DJ名でelectropicoと言っていますが、これはそういう意味じゃないんです。ま、それはさておき。



豊月祭

期間 :12.28

会場 :CAY (スパイラルB1F)

地球の恵みと癒し、そして今年を締めくくる暖かな喜びに包まれた空間を是非!

今年最後の豊月祭は、ゲストライブアクトにKaoru Inoue、小島'DSK'大介によるAurora Accousticを迎え、一年の締めくくりにふさわしく暖かな喜び溢れる空間で皆様をお迎えします。

ライブは、NXSのボーカルとしてクラブシーンを席捲したThe ARTHのSUGEEによる、ジャンベと声を使ったスペイシーなアコースティックセット。
DJには、主にラテンシーンで長年活躍、最近では地球上のありとあらゆるリズムとエレクトロを縦横無尽にミックスし、独自の世界観でフロアーを盛り上げるelectropico。
そして東京の都市空間を様々な季節の花で彩り続けてきたフローリストMiwa (BAOBAB)による華やかなフラワーデコレーションが会場に華を添えます。
出店ブースでは、栃木県茂木から有機野菜栽培農家、さいのね畑が旬を青山に直送。
さらに、サボテン多肉植物をアートとして楽しませることには定評のある「サボテン相談室」によるプランツデコレーションも。

暖かな喜び溢れる空間で、ライブとDJ陣の心地よい音楽とリズム、フローリスト Miwa(BAOBAB)による
華やかなフラワーデコレーション、おいしい料理をお楽しみください。

◆イベント概要◆
時間: Open 18:00
料金: ¥1,500
会場:CAY(スパイラルB1F)
    〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23 ACCESS MAP
出演:【LIVE】 Aurora Accoustic
        SUGEE
    【DJ】 electropico / SATORU(Sabbath
   【Spedial Organic Vesetables】さいのね畑
   【Live flower arrangement】Miwa(BAOBAB)
   【Plants decoration booth】サボテン相談室

【CAY】MENU LIST

◆プロフィール◆
Aurora Acoustic
DJ/サウンド・プロデューサー井上薫と、Port of Notesの作曲家/ギタリスト/サウンド・プロデューサーとして知られるDSKこと小島大介が、井上のchari chari名義での2nd アルバム「In Time」からのシングル・カット「Aurora」の共同制作体験から着想を得てスタートさせたギター・インスト・ユニット。ミニマル、アンビエント、チル・アウト、アコースティック、サイケデリック、トランス、サウダージ、侘び寂び、自然音...様々な音、感覚に影響を受けセッションを重ね、2004年井上の主宰するレーベルSEEDS AND GROUNDからデビュー・アルバム「FLARE」(SAGCD005)、2006年にはシンプルにギター2台の音の織りにフォーカスした2ndアルバム「Fjord (SAGCD010)をリリース。以降、都内を中心にライブ活動が活発化し、カフェ、レストラン、フェスのチルアウト・エリア、美術館、ギャラリー、寺院など、様々な場所で行ってきた。ライブではタブラ奏者の瀬川U-K-O(民俗楽器ジャム・バンド、アラヤヴィジャナのメンバー)や他パーカッショニストを加え、三人編成で行うことも多い。2007年9月にライブ盤「Feast」(Moderate Recording/DDCK3002)をリリース。しばらく活動を休止していたが、2009年末からの再始動に伴いユニット名を「Aurora Acoustic」に変更した。
myspace Aurora Accoustic
SEEDS AND GROUND

SUGEE(The ARTH/NXS)
群馬県館林市生まれ。
幼少期は館林祭りの神輿に熱狂。
90年代後期より、沖縄、東南アジア、中南米、キューバ、西アフリカ等を旅し各地の祭礼音楽との交流の中から、唄と打楽器という独自のスタイルを確立。
特に西アフリカ•マリ共和国では伝統音楽継承者グリオの聖地ケラにおいて正式に洗礼を受け、ママディ•ジャバテの名を授かる。
帰国後、全国各地でライブ活動を展開。特に、ボーカルとして参加したJuzu a.k.a Moochy主宰のNXSからリリースされた'LIVE APOCALYPSE 0'は、ルーツミュージックとエレクトロが融合した革新的なサウンドとして各メディアより絶賛された。
現在、自身のバンドThe ARTHのリーダーとしてソロプレイヤーとして、世界融和をビジョンに活動。
2010年6月、The ARTH初のフルアルバム'CHOCOLATE OCEAN'をリリース。また、8月にはアフリカ•ルワンダにおいて開催されたピースコンサートに正式に招聘を受け参加、アフリカの各メディアによって広く紹介された。
The ARTH- CHOCOLATE OCEAN
myspace The ARTH
twitter artheelab

DJ SUDA (a.k.a. electropico )
80年代ワールドミュージックブームのさなかサルサに出会う。92年ソ連崩壊直後のキューバを旅する。94年よりキューバ国立民族舞踊団他のダンスレッスンを受け、96年キューバでの日玖友好コンサート出演。同年にサルサ情報サイトSalsaJapanを開設。97年第2回キューバンサルサダンスコンテスト3位。同年より浅草サンバカーニバルにキューバスタイルで参加、続けて98年ハバナのカーニバルに日本人チームで参加。同年フリーペーパーSalsa120%創刊に参画。90年代中よりサルサパーティでのDJを始める。サルサを中心に、ティンバからヨルバまで、ガンタナモからバルセロナまで、幅広く回す。

SATORU (Sabbath)
Deep Houseを中心にHouse全般からJazzまでクロスオーバーにComfortableをコンセプトに選曲。1997年辺りから都内、群馬、栃木を中心にDJ活動を開始。2006年より台湾在住中は主要クラブ等でプレイ、また元U.F.Oの松浦俊夫氏などを日本から招聘したりオーガナイザーとしても活動を開始。また帰国後は地元栃木県佐野市でSabbathを開催中

お問い合わせ先:CAY TEL:03-3498-5790


大きな地図で見る

テーマ:ラテン、ブラジル、ボサノヴァ、フォルクローレetc. - ジャンル:音楽

  1. 2011/12/01(木) 15:47:46|
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